2020年11月の一覧

外壁塗装の色選びで失敗しない方法

外壁を塗り替える際に悩むのが色選びです。美しい外観にしようと思っても、いざ選ぼうとすると、センスはともかくとして、1色?2色?それ以上のコンビネーション?など、悩みはつきません。そんな方のために、外壁塗装の色選びのポイントについてご紹介します。

 

外壁塗装の色選びのポイント

外壁を自分の好きな色で塗れば住み心地のよい家になる…というわけではありません。外壁のカラーセレクションには、押さえるべきポイントがあります。

 

2つの同系色で塗装

数ある色の中から、系統の近い2色を選んで外壁に塗る方法です。たとえば「青緑と青」、「黄色と黄緑」などがこの同系色に当たります。同系色で外壁を塗装すると、配色をうまくまとめられるでしょう。

 

最大でも3

あれもこれもという感じで色を選んでも、周囲から浮いて見えてしまいます。色数が増えると、雰囲気をまとめることができなくなるからです。3色を選ぶ場合、全体の70%程度に使用する「ベースカラー」、25%程度に使用する「アソートカラー」、そして残りの5%ほどの面積に使用する「アクセントカラー」という感じで考えると、色選びがうまくいきます。

 

色を分離させてバランスをとる

好きな2色を選んで塗りたいのに、どうにもバランスが悪い…このような場合は、もう1色選んで、2色の間に入れるとバランスよく見せられる場合があります。3つめのカラーがボーダーとなることで、配色のコントラストを調整してくれるのです。同系色の場合は、配色にメリハリをつけてくれますし、逆に差の大きい色の組み合わせでは、ソフトに見えるようになります。この役割にふさわしいのは、白や黒、灰色などの無彩色と、低彩度色です。

 

業者と一緒に考える

家のカラーコーディネートがどうしても決まらない場合は、塗装業者と一緒に考えてみましょう。これまでに数々の外壁や屋根を塗ってきた経験豊富な塗装業者は、塗装のお悩み相談には最適の相手です。ご近所や周辺の雰囲気、そして顧客の希望を考えたうえで、最適な組み合わせをいくつか提案してくれるでしょう。愛着のある家の塗り替えですから、悩むだけではなく、色選びもしっかり楽しみたいものです。楽しみながら色を選べれば、きっと仕上がりも満足いくものになるでしょう。

 

外壁塗装の色選びで注意すべき点

自分で色を決められたら、すぐに作業を依頼したくなるものですが、ちょっと待ってください。そのまま依頼してしまうと、失敗してしまうかもしれません。なぜでしょうか?ここからは、その「なぜ」について解説します。

 

パソコンで見るカラーと実際のカラーは異なる

外壁の色を選ぶ際は、多くの方がコンピュータを使うことと思います。最近はカラーシミュレーターを用意している塗装業者も増えてきていますが、実際に外壁に塗られたカラーを見ると、パソコンで見た色との違いにびっくりすることでしょう。これは主にディスプレイの違いによるものなのですが、なかなか実際のカラーをディスプレイ上で表すのは難しいため、「これはまだイメージで、実際の色は異なる」と考えておきましょう。

 

塗る色の面積によって印象も変わる

パソコンのディスプレイ同様、業者で見せてもらう色見本も、実際に塗ると印象は大きく異なる場合があります。色見本は小さな紙切れのようなものですが、実際にこの色が塗られる外壁はとても広いので、まったく印象が変わってしまうのです。これを「色の面積効果」と呼びます。

通常、色は塗られる面積が広がることで明度、彩度が上昇。明度が上昇すると、色は明るさが増しますが、薄く見えるようになり、彩度が上昇すると色はあざやかに見えるようになります。色相も、色の面積が広がると影響を受ける要素のひとつです。面積が広がることで、色相が強調されます。

日光のあふれる屋外で写真を見る場合と、室内の蛍光灯の下では、同じ色でもまったく見え方が異なることを私たちは知っています。業者に依頼する場合は、大きめの色見本を用意してもらい、晴れた日の外壁に当てて、その色の雰囲気をかならず確認しましょう。

塗料によっては、色見本のカラーに対応していない場合があります。もしも塗料にこだわりがあるのであれば、業者にその旨を伝えておくとよいでしょう。

 

外壁の汚れを目立たせない色選び

外壁塗装は、外観をよく見せることだけではなく、建物を保護する目的で行います。多少の汚れが付着しても塗装が保護してくれるので、外壁そのものや、建物の内部にダメージが及ぶことはありませんが、経年により劣化すると塗装は本来持つ能力を発揮できなくなっていくので塗り替えなければなりません。どうせ塗り替えるのですから、自分が好きな色に塗り替えるという考え方もありますが、実用面を考えるなら、汚れの目立たない色という選択肢もあるのではないでしょうか。

 

外壁が汚れる原因

 

大気汚染

外壁はどうしても汚れてしまいます。その原因の多くは大気汚染です。排気ガス、PM2.5、土埃などが外壁に付着して汚れとなります。

 

カビやコケ

カビやコケは湿気を原因とする汚れです。特に日光のあまり当たらない外壁に繁殖しやすいので注意しましょう。カビやコケの発生は、外壁の塗り替えサインのひとつです。放置せずに速やかに対処する必要があります。

 

換気扇や排気口

換気扇や排気口の周辺は、油汚れが付着しやすい場所です。定期的にクリーニングしないと取り除けなくなるので注意しましょう。

 

サッシ

サッシ周辺の汚れは、シーリング材の劣化が原因の可能性があります。シーリング材が劣化し、ひび割れるなどの症状が出ている場合は、水分が外壁材の中にまで浸透してしまう可能性があるのですぐに対処しましょう。

それでは、このような汚れが目立ちやすい場所に最適な色は何色なのでしょうか?

 

汚れがあまり目立たない色

 

グレー

外壁の汚れがあまり目立たない色としてよく選ばれているのは「グレー」です。街を歩いていてグレーの家が目につくのはそのためです。

グレーは、ほとんどの汚れと同じ系統の中間色なので汚れを目立たせません。

 

そのほかの色

グレーはあまり好みではないという方はご安心ください。グレーのほかにも汚れをカモフラージュしてくれるカラーはあります。ベージュやライトブラウンといった系統の色は、汚れのカモフラージュに最適です。また、意外なところではアイボリーも比較的汚れを目立たなくしてくれます。

これらは明るさも備えたカラーなので、家の外観を重々しく見せることはありません。外壁塗装の際には、選択肢として考えるべきカラーです。

 

汚れが目立ちやすい色

逆に汚れが目立ってしまう色もあります。こちらは皆様もすぐに思い浮かべられると思います。白と黒です。

白と黒などの原色は、汚れが付着すると、そのコントラストが明確になってしまうために汚れがはっきり目立ちます。そのため、あまり外壁にはおすすめできません。これらの色を外壁に塗る場合は、自浄作用を持つ機能性塗料を使用したほうがよいでしょう。

 

まとめ

外壁塗装の色選びで重要なポイントについて紹介してきました。実際の外壁のカラーは、コンピュータ上でのシミュレーションや、色見本で見るものとはかなり異なります。好みのカラーリングが見つかったら、太陽の下で実際に外壁に当てて、その雰囲気を確認することが大切です。この記事でご紹介した内容を参考にして、塗り替えを楽しんでみてください。

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外壁塗装に最適な時期とは?

新築から時間が経過し、外壁に汚れが目立つようになると、「そろそろ塗り替えの時期?」と考えている人もいるかもしれません。この記事では、外壁塗装はいつ行えばいいのか、長期的な視野で考えた場合と、季節的な視野で考えた場合の両方について解説していきます。

 

外壁塗装・長期的な視点での塗り替え時期

外壁は、一般的には10年周期で塗り替えるのが望ましいとされています。新築時の外壁材や、その上に塗られる塗料の寿命から考えると、「だいたい10年」が目安になる…ということなのですが、もちろん、何らかの理由で塗り替え時期が早まってしまうことはあります。そのため、新築、もしくは前回の塗り替えから7~8年程度が経過したら、外壁の状態を必ずチェックしましょう。

症状から判断する塗り替えの必要性

塗り替えは、一応の基準として10年周期で行うと考えておけばよいのですが、外壁の劣化状況によってはもっと早く塗り替えなければならない場合もあります。台風や地震などの影響で外壁がダメージを受けている可能性もあるので、塗り替え時期は外壁の状態を見て判断するのがもっとも正確です。

 

色あせてきた

外壁の色が新築当時よりも薄く見えるような場合、ほとんどは紫外線が原因です。色あせはそれほど重大な劣化ではないので、今すぐに塗り替えなければならないわけではありません。ただし、すでに劣化は始まっているという認識を持ち、今後の経過を観察するようにしましょう。

 

白華現象

白華現象は、チョーキングとも呼ばれる現象です。外壁に触れるとチョークのような粉っぽい物質が手に付着するのですぐにわかります。外壁がこのような状態になると、塗装の機能がすでに低下しているため、そのままにすると雨水などの水分が外壁材にまで浸透してしまうかもしれません。そのため、この白華現象が発生した場合は、できるだけ早く業者に状態をチェックしてもらいましょう。

 

塗装のはがれ、浮き上がり、割れ

一見、きれいに見える外壁でも、よく見ると塗装がはがれていたり、ふくらむように浮き上がっていたり、ヒビ割れしていたりする場合があります。これはすでに、塗装の下に水が入り込んでしまった可能性が高いので、早急に状態をチェックする必要があります。ヒビ割れは、髪の毛のように細かいものから、かなり太めのものまでさまざまですが、太さ0.3mmを超えるようなヒビ割れについては、大至急、修繕しなければなりません。すでに外壁材にまで水分が達しているということは、外壁材にもダメージがあるかもしれないということ。深刻な状態になる前に、業者へ連絡しましょう。

 

シーリング材の劣化

外壁は1枚で構成されているわけではありません。外壁材と外壁材の間には、目路を埋めるようにシーリング材が充填され、雨水などの浸入を防いでいます。このシーリング材は、元々はやわらかいのですが、経年劣化によりだんだん硬化していきます。するとヒビ割れやすくなり、そこから雨水などが入り込み、建物の内部に浸透してしまうため、早急に対応する必要があります。

このように、症状によっては、それほど塗り替えを急ぐ必要のない場合もありますが、そんな場合でも劣化は確実に進んでいるので、経過はしっかり観察しなければなりません。完全にヒビが入っていたり、塗装がはがれていたりする場合は、新築や前回の塗り替えから10年経過していなかったとしても、塗り替えを急ぐ必要があります。そのまま放置してしまうと、雨漏りなどの原因になり、建物の寿命を大きく縮めてしまう結果になるでしょう。

 

外壁塗装に適した条件

外壁塗装を行う周期の目安は10年。しかし、外壁の状態によっては、それ以前に行う必要があることを解説してきました。ここからは、外壁塗装を行うのに適した条件についてご紹介していきます。日本には四季がありますが、東西南北に広い国土を持つため、地域差もとても大きくなります。

雨の日に外壁を塗装することは不可能ですが、雨が降っていない限り、作業は年間をとおして行えます。ただ、できれば天気の安定する時期に作業を依頼したいものです。ここからは、外壁塗装に適した条件についてお話ししていきます。

 

湿度と気温が重要

塗装作業において、何よりも重要なのは「気温」と「湿度」です。これは外壁に塗る塗料の性質によるもので、ほとんどの塗料メーカーが、塗料を塗る際の気候的な条件を、気温は5℃よりも上、湿度は85%未満と規定しています。これを考えると、雨の日や冷え込む冬場は塗装できないということになりますが、これ以外の条件下なら、塗装はできると考えてよいでしょう。

 

外壁塗装は年間をとおして可能

とはいえ、上記の条件に大まかに合う季節を考えると、それはやはり「春」か「秋」ということになるでしょう。春と秋は、天気が安定しないこともありますが、気温や湿度は条件にぴったりと当てはまります。もちろん、雨の日は業者も作業はできませんが、比較的、スケジュールどおりに作業は進行しやすい時期です。ただし、それは塗装業者の繁忙期であることも意味します。春や秋に外壁塗装を依頼する場合は、なるべく早めに申し込みましょう。

 

湿気が多い時期の外壁塗装について

春や秋でなくても、外壁塗装は可能です。気温や湿度は理想的とはいえないものの、作業に著しく影響があるわけではありません。

夏場に塗装作業を依頼する場合、窓が開けられない日があるかもしれません。しかし、部屋にずっといなければならないわけではありませんし、気温が高くなることから、実は塗料が乾きやすいというメリットまであります。

冬場は、気温が常に5℃以下になるような地域では、塗装作業は不可能です。しかし、それ以外の地域であれば、低温により工期がやや延びる可能性はあるものの、業者はそれほど忙しくないので、工事の予約を入れやすいでしょう。ただし、ベストシーズン以外に塗装工事を依頼する場合は、塗装について深い知識を持つ業者に依頼したいものです。

たとえば、暑く、ジメジメとした夏の塗装作業では、普通の水性塗料を使うよりも、溶剤塗料を使うほうが、天候の影響を受けずに作業することが可能です。これは元々の塗料の性格であり、スケジュールが長引きやすい夏の塗装作業にぴったりです。経験豊富な業者であれば、このようなことも知っているはずなので、業者を探す際の参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

工期延長への対策

夏場や冬場の塗装工事は工期が延びがちです。天候による延長で追加料金がかかるということはありませんが、業者により延長料金を請求してくることがあるので、契約書の内容を精査したうえでサインすることが重要です。

作業期間が延びると、屋内での作業はないにしても、暮らしづらさを感じるかもしれません。工期は普通、10日から2週間ほどですが、ご家族の生活様式とうまくかみ合わないことも考えられます。作業期間のみ仮住まいを借りるというのもひとつの方法です。

 

まとめ

外壁塗装の最適な時期について、長期的、そして季節的な視点からご紹介しました。一般的に、外壁塗装は10年周期で行います。しかし、これはあくまで目安です。外壁の状態をチェックしたうえで適切に判断しましょう。

外壁塗装に向く季節は春と秋ですが、塗料が使用可能な条件下であれば、年間をとおして塗装工事は可能です。工期が延びる可能性があることを考慮したうえで、経験豊富な業者に作業を依頼しましょう。

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